クリスマスの願いごと大人向き)
                              ・・・クリスマスプレゼントに。


主人公に届いた1通の手紙。差出人はサンタクロース???
子どもの頃のワクワクした気持ちを贈ります。

主人公のフルネーム、ニックネーム、年齢、
住んでいる町の名前、3名までの友人の名前、
贈り主の名前や本をプレゼントする日、
メッセージが入ります。

赤字の部分が入力いただいたデータとなります

はづき

クリスマスのねがいごと

あなたにおくる おはなしのほん

 

ますやま あつし作
CABジャパン編集
ヴァレリー・ウェブ画

竹内 葉月さま
メリークリスマス!
これは あなたのために
特別に作られた本です。

 

いつも美味しいお弁当をありがとう!
感謝を込めて

20051225

竹内俊輔より

「今年のクリスマスプレゼントはどうしよう?」
30歳のはづきはため息をつきました。
世の中はクリスマスムード一色。
街はうきたつような空気こ包まれています。
でも
はづきの目下の悩みは、
紗江子さんと、真央さんと、由香さんへの
クリスマスプレゼントが
きまらないことなのです。
部屋に飾られたクリスマスツリーを
眺めながら、
はづき30回目のため息をつきました。
幼い頃、クリスマスの朝には、
プレゼントがいつも枕元に置かれていました。
でもは、もう自分でプレぜントを
探しにいかなければならないのです。
『電話一本、30分でお届け』してくれる、
ピザ屋みたいなサンタクロースは
いないかなあ。
プレゼントのことを考えすぎて、
はづきの頭はオーバーヒート気味!
そのときでした。
郵便受けがコトリ、と小さな音をたてたのは。

郵便受けをのぞくと、見慣れない模様を
あしらった、一通の手紙が入っていました。
そこには消印も、
品川区
はづきの住所もありません。
ただ、『
竹内 はづき様』という文字がある
だけです。
封を切った
はづきは驚きました。
そこには、こんな文章があったのです。

竹内 はづき
わしはサンタクロース。
クリスマスももうすぐじゃが、いかがお過ごしかな。

サンタクロース??
はづきの頭はいっきに真っ白になりました。

サンタクロースの国は今、
クリスマスプレゼントの準備で大忙しじゃ。
なにしろ、世界中へプレゼントを
運ぶんじゃからな。
はづきはどんなプレゼントをお望みかな。
サンタクロースの国、特製クッキーは
どうじゃ。
もみの樹の形をしていて、
それはそれはおいしいクッキーじゃよ。
はづきはやっぱりそうかと思いました。
これは最近、近所にできたケーキ屋の、
ダイレクトメールに違いありません。
でも手紙の文章はまだまだ続きます。

プレゼントの用意ができると、
こんどはトナカイたちの準備を
しなきゃならん。
金の鈴が付いたひもを、一頭一頭
つけていくんじゃ。
これがあの有名な
「ジングルベル」という曲になるんじゃよ。

はづきは、信じられない、と思いました。
サンタクロースなんて架空の人物で
そんな話はとっくに卒業したはずなのに・・・
でも手紙には・・・

サンタクロースなんているもんか、
と、思っておるのじゃろう。
サンタクロースを見たかったら、
クリスマスイブにサンタクロースの国に
くるとよい。
世界中の国々に飛び立つサンタクロースの
そりを、一般公開しておる。

はづきは、またわからなくなりました。
どうやらこれはケーキ屋どころでは
なさそうです。
もしかするとフライドチキンの店かも
しれない!?
はづきの脳裏に、小太りで、
めがねをかけ、いつもニコニコして街角に
立っている、
とあるおじいさんの姿がうかびました。

わしはみんなの視線を浴びながら
そりに乗り込む。
まるでスターになったきぶんじゃ。
あたりは大騒ぎさ。
みんなの寝顔を見るのもいいが、
幸せそうな笑顔を見るのは、
もっと良いもんじゃよ。

はづきはちょっとばかり想像してみました。
もし自分がサンタクロースの国に行けたら!
なんてわくわくする光景なのでしょう。
そうかこれは旅行会社のパンフレット
なんだ!?
「冬休みはスキーをかねて
サンタクロースの国へ!!」
こんなキャッチコピーがうかびました。

みんなわしに手をふってくれておる。
いよいよ出発じゃ。忘れ物はないかな?

それからわしは、トナカイたちに、
「さあ、行こう!」と声をかける。
するとそりはあっというまに空の上。
空気は冷たいが、とてもよい気持ちじゃ。
いちど乗せてやりたいくらいじゃよ。

この手紙は航空会社のパンフレット
かもしれない!?
はづきは考えました。
北欧の空を遊覧飛行する会社なのです。
でも、
はづきは高いところはちょっと苦手です。

めざす家に到着すると、さあ仕事じゃ。
エントツから、といいたいところじゃが、
近頃はエントツのない家が多いから
大変じゃ。
なんとか家に入りプレゼントを置いたら、
すぐ次の子の家にいかなきゃならん。
プレゼントのリストは、
子供たちの名前でいっぱいじゃ。

こんどは警備会社のパンフレットかな?
はづきは思いました。
『サンタクロースも入れない防犯装置』じゃ、
サンタクロースがかわいそうです。

目のまわるような夜を過して、
クリスマスの朝に帰ってくるころは、
もうへとへとじゃが気分はそう快じゃ。
この一夜のために、1年を過しておるからな。
わしは妻に子供たちの様子を話してやる。
あの子は今年もいい子にしておったよ、
というと、妻はとても嬉そうじゃ。
そうそう、わしははずきの、子供のときの
寝顔を見たこともあるんじゃよ。

結婚案内のパンフレットだったのか、
はづきは思いました。
でもサンタクロースにもおくさんが
いるなんて!

クリスマスの前には、
たくさんのおもちゃを作る仕事が
わしを待っておる。
家では、一日中にぎやかな音がしているが、
それはおもちゃを作る音なんじゃ。

こんどは隣町にできた
大きなおもちゃやさんかな?
はづきは考えました。
そして子供のころ、目が覚めると、
きまって枕元に置かれていた
プレゼントのことを思いうかべました。
昨夜までなかったおもちゃが、
朝そこにあるのは、
とても不思議で、魔法のようでした。

はづき
おまえさんはもうおもちゃで遊ぶ
子供ではないが、
今回のクリスマスには、
特別にプレゼントをあげることにしょう。
はてさて、何だと思うかね?
この手紙を最後まで読んで
くれればわかるが、
それはまだ秘密じゃ。
そろそろたくさんのプレゼントが、
きれいに包まれて、いろんな国に
旅立つところじゃ。
サンタクロースのプレゼントというもんは
ただおもちゃを包んでいるだけではないぞ。
その中には、夢だの、希望だの、
感謝だの、愛情だのといった
気持ちがいっぱいつまっとる。
子供たちは、プレゼントをあけたとき、
その気持ちも一緒に受取ることになるんじゃ。
もちろん、はづき
紗江子さんと、真央さんと、由香さんへの
プレゼントにも入っておるとも。
さあ、いよいよ出発じゃ。
わしはおなじみの赤い服を着る。
北極の空の凍るような寒さも
気にならんような、
完全防寒仕様じゃ。
プレゼントをつめた大きな袋をソリに乗せ、
たくさんの子供たちに会えるのも
もうすぐじゃ。
外はもう、しんしんと雪がふっておる。
 はづき、おまえさんへのプレゼントは、
竹内 俊輔にあずけておいた。
ま、楽しみにしておれ。
わしは空をひとっ飛び。
ヨーロッパ、アメリカ、アフリカ、アジア、
そして品川区にもプレゼントを届にいくぞ。
プレゼントを待っとる子供たちは
世界中におるからな。
そうじゃ、忘れておった。
わしがこんな手紙を書いたのは、
理由がある。
プレゼントが無事おまえさんへ届くには、
ひとつ条件があるからなんじゃ。
それはクリスマスの朝に、
ひと言こういえばよい。
つけくわえるなら、できるだけ明るく、
楽しくやってくれ。

はづきは、いそいで最後の紙をめくりました。
そこには・・・

メリークリスマス!」

はづきは、
紗江子さん真央さん由香さんへの
プレゼントを選びにコートをはおると、
楽しそうに出かけて行きました。
ポケットには、サンタクロースからの手紙が
入っています・・・